心が荒んだ時、落ち込んだ時、疲れ切って心が荒んでいることにも落ち込んでいることにも気づかないときに見てほしい動画を厳選しました。
癒しの動画、恋愛動画、感動動画を1ページにまとめました。
管理人の好みで選択した作品ですのでランキング形式では無く順不同です。
見終わった後、心が温まりほっこりと優しい気持ちになれば幸いです。
本ページの情報は2024年3月時点のものです。
記事内に動画視聴が可能なサイトを紹介していますが最新の配信情報は各サイトにてご確認ください。
心が癒されほっこりする動画
舟を編む
辞書作りに没頭する若き編集部員と仲間たち
『舟を編む』は三浦しおん原作の小説で2011年に発売され2012年に本屋大賞を受賞している。
玄武書房の営業部だった馬締 光也(まじめ みつや)は言語学専攻のキャリアを認められ辞書編集部に移動となり見出し24万語にも辞書作りに情熱を燃やす。
辞書を言葉の海を渡る舟に例え、その舟を編む(編纂する)と言う意味でこの題名になったそうです。
作品紹介
松田龍平演じる馬締 光也はその名の通り真面目だけが取柄のような変人。大学院で言語学を専攻していたが人とのコミュニケーションを上手く取る事が出来ず営業部の厄介者だった。
玄武書房で『大渡海』と言う辞書を発行するにあたり言語学のキャリアを認められ辞書編集部に配属となり能力を発揮していく。
辞書編集部には地味な仕事に不向きな西岡 正志(オダギリジョー)や入社以来、辞書一筋で近く定年退職する荒木 公平(小林薫)、『大渡海』を監修する国語学者の松本 朋佑(加藤剛)ら個性的な人物がいて彼らとのやり取りが面白い。
『右』を定義せよと言う問いに対し馬締は「西を向いたとき北に当たる方」と答え国語学者松本先生は「数字の10の(0)の方」と答える。なるほど辞書と言うのはそういうものだな......。と考えさせられました。
宮﨑あおい演じる林 香具矢(はやし かぐや)が京都から馬締が学生時代から住むアパート「早雲荘」に引っ越して来た。
アパートの大家、タケの孫娘になる。東京の割烹で板前修業をするためだが馬締が香具矢に一目ぼれし仕事も手に付かなくなってしまう。
コミュニケーションが苦手な馬締は香具矢に「恋文」を毛筆による行書体で書くが香具矢に読めるわけが無く割烹の親方に読んでもらい恥ずかしかったと言って怒って帰ってくる。「大事なことだからちゃんと言葉にして」
今、「恋文」を渡す人はいないでしょうね。でも不器用な馬締の気持ちは他の人がしないだろう「恋文」を行書体で書く事で香具矢に伝わったんじゃないのかな?と思います。
後に「恋」は馬締が語釈を任され「ある人を好きになってしまい、寝ても覚めてもその人が頭から離れず、他のことが手につかなくなり、身悶えしたくなるような心の状態。 / 成就すれば、天にものぼる気持ちになる。」となる。
馬締は言葉をたくさん知っているのに自分の気持ちを伝えるツールとして使えないんですね。でも決してあきらめない、辞書作りを通してその事を知っていく。
一冊の辞書を発刊するのに15年の歳月を費やしコツコツと地道な作業を積み重ねていく物語です。
とにかく良い人しか登場しない、真面目に取り組めば物事は成就するんだ......。と言うことを学んだように思いましたね。
『キャスト』
松田龍平
宮﨑あおい
オダギリジョー
小林薫
加藤剛
伊佐山ひろ子
『劇場公開日』2013年4月
『原作』三浦しおん
『監督』石井裕也
『配給』松竹 アスミック・エース
阪急電車片道15分の奇跡
あなたの事をちゃんと見ていてくれる人がいる
この作品の舞台となった阪急今津線は大阪と神戸の中間くらい「今津」から「宝塚」までを南北に繋いでいる阪急神戸線の支線になります。
阪急神戸線の「西宮北口」から南へ2駅、北へ8駅の10駅「宝塚」は宝塚歌劇団のある郊外の閑静な住宅街です。
作品紹介
人はそれぞれ皆、色んなやりきれない気持ちを抱えて生きている。
死ぬほどつらい訳ではないけれど どうにもならない思いを抱えて生きている
そしてその気持ちはだれにも言えないのだ。
誰かに言っても仕方のない事だと諦めるしかない。皆そう思っている。
自分自身で解決するしかないんだ。この世界にはこんなにも沢山人がいるのに、同じ場所で同じ時間を一緒に生きている人がこんなにもいるのに、それは何の意味も持たない。
名前も知らない人たちは私の人生に何の影響ももたらさないし私の人生も誰にも何の影響も与えない。
世界なんてそうやって成り立っているんだ引用 阪急電車片道15分の奇跡
そう思っていた でも……。
後輩女子社員に婚約相手を寝取られた32才のOL
息子の嫁と折り合いが悪い65才初老の女性
大学受験で揺れ動く18才女子校生
彼氏のDVに悩む21才女子大生
派手好きな主婦友達の強引な誘いに悩む42才主婦
大学に馴染めない自衛隊オタクの19才男子大学生
大学に馴染めない田舎出身の19才女子大学生
イジメにあっている8才女子小学生
これらの悩みを抱えた人たちが阪急今津線で出会い助け合い慰め合って明日に向かっていく。
誰にも認めてもらえなくても、この世界にはあなたの事をちゃんと見ていてくれる人がいるから......。
ふと思い出しては見てしまう私のバイブルのような物語です。
『キャスト』
中谷美紀
戸田恵梨香
宮本信子
芦田愛菜
南果歩
有村架純
谷村美月
勝地涼
高須瑠香
『劇場公開日』
『原作』有川浩
『監督』三宅喜重
『配給』東宝
ホノカアボーイ
ハワイの大自然とゆっくり流れる時間、美味しそうな料理、豊かな人の心
一年間の休学を取りハワイ島のホノカアで映画館で働くレオが現地の日系人と交流し大人になっていく物語。
吉田玲雄(レオ)のハワイ滞在体験を映画化した岡田将生初主演の日本映画です。
ホノカアはハワイ島の北の端に実在する小さな町。
映画に登場する料理を監修したのは、料理研究家の高山なおみ。
主題歌は小泉今日子。作詞:高崎 卓馬 作曲:斎藤 和義
作品紹介
これと言ったストーリーは無い。彼女に振られ一年間の休学を取りハワイ島のホノカアで映画館で働くレオが現地の日系人と交流し大人になっていく物語。
主なキャストは以下の通りです。
食いしん坊で映画館の女主人エデリ - 松坂慶子
時代遅れのヘアスタイルでカットする理髪店のみずえ - 正司照枝
87歳にしてエロ雑誌を見るのが楽しみのコイチ - 喜味こいし
レオの恋人役の(振られるが)マライア - 長谷川潤
マライアに嫉妬する偏屈だが可愛い初老のビー - 倍賞千恵子
芸達者なベテランが揃っていて初主演の岡田将生を助けています。
ハワイの雄大な大自然とゆったり流れる時間、ビーの作る美味しそうな料理。
この手の映画は賛否両論に分かれ「退屈だ」という方もいれば「最高に癒される作品だ」と言う方もいる。
近年は大迫力画面や映像美に支えられた映画が多く、観客が画面から与えられる事に慣れきってしまっていると、この作品に入っていくのが難しいのかも知れません。
ラストの糸電話のシーンでは少しジーンと来ましたね。
『キャスト』
岡田将生
倍賞千恵子
吉田玲雄
長谷川潤
正司照枝
喜味こいし
松坂慶子
『劇場公開日』2009年3月
『原作』吉田玲雄
『監督』真田敦
『配給』東宝
おと・な・り
アパートの隣の部屋に住みながら顔も知らない2人が「音」で通い合う
「おと な り」は「お隣」と「音 鳴り」の両方を掛けているのでしょうね。
挿入歌は『はっぴいえんど』の「風をあつめて」ですが、この曲がストーリーに大きな役割を果たしています。
岡田准一と麻生久美子のラブストーリー
作品紹介
モデルの撮影に明け暮れる新進カメラマンの野島聡(岡田准一)は今の仕事を捨てて風景写真を撮りたいと思い悩んでいる。
花屋でアルバイトしている登川七緒(麻生久美子)はフラワーデザイナーを目指しフランス留学を控えている。
隣の部屋に住みながら互いに顔も知らない同士が壁越しに聞こえる互いの『生活音』で癒され心を通わせていきます。
脇役に谷村美月、とよた真帆、平田満、森本レオなど豪華な顔触れがそろっています。
セリフだけのエンドロールが心地よく温かい気持ちにさせてくれて見終わった後、自然と口元が緩むような作品です。
『キャスト』
岡田准一
麻生久美子
谷村美月
岡田義徳
池内博之
とよた真帆
平田満
森本レオ
『劇場公開日』2009年5月
『脚本』まなべゆきこ
『監督』熊澤尚人
『配給』ジェイ・ストーム
セトウツミ
会話のピンポン、関西弁の間が面白い
「セトウツミ」は『別冊少年チャンピオン』(秋田書店)にて、2013年5月号から2017年12月号まで連載された漫画が映画化された。
このタイトルは瀬戸(セト)と内海(ウツミ)から取っている。
池松壮亮と菅田将暉のW主演、ロケ地は大阪府堺市堺区戎島町あたり
作品紹介
全8話ですがこれと言ったストーリーはありません。
サッカー部を止めて暇を持て余している瀬戸小吉 -(菅田将暉)と塾へ行くまでの暇つぶしをする内海想 ( 池松壮亮)が放課後、川べりの石段に座りながらシュールな会話を繰り広げる。
優等生、イケメンでクールな内海想とギザギザ頭で天然ボケの瀬戸小吉が関西弁で会話するだけなのだが関西出身の菅田将暉の「話の間」と仕草、表情が絶妙で笑わせます。
漫才のような掛け合いに思わず口元がほころんでしまうでしょう。
ホンマ メッチャ! オモロイデ~~
『キャスト』
池松壮亮
菅田将暉
中条あやみ
鈴木卓爾
成田瑛基
岡山天音
『劇場公開日』 2016年7月
『原作』此元和津也
『監督』大森立嗣
『配給』ブロードメディア・スタジオ
儚くて美しく泣けてしまう恋愛動画
今夜、ロマンス劇場で
映画のヒロインに恋をした助監督の一生を捧げた恋
綾瀬はるかと坂口健太郎のラブストーリーです。
劇中の綾瀬はるかの素敵なファッションと主題歌:シェネルの「奇跡」にも注目してほしいですね。
劇場公開日が2018年2月10日ですが4ヶ月後の2018年6月18日に亡くなられた加藤剛の遺作でもあります。
作品紹介
映画監督志望の牧野健司 (坂口健太郎)はロマンス劇場と言う映画館に通い詰め白黒映画のヒロイン美雪 (綾瀬はるか)に恋をする。
その日いつものように映画を見ていると美雪が映画の世界から抜け出して映画を見ていた健司の前に現れる。
美雪は健司を下僕(しもべ)と呼び命令口調で指図する。
白黒の世界にいた美雪はカラーの世界が珍しく現実の美しい世界を案内するうちに2人はお互いに惹かれあうのだが美雪には人の温かさに触れると消えてしまうと言う秘密があった。
美雪も身の危険を冒してまで健司に会いに来たのだった。
ラストシーンの切なさ美しさはいつまでも心に残るでしょう。
『キャスト』
『キャスト』
綾瀬はるか
坂口健太郎
加藤剛
柄本明
本田翼
北村一輝
『劇場公開日』2018年2月10日
『脚本』宇山佳佑
『監督』武内英樹
『配給』ワーナー・ブラザース映画
君の膵臓をたべたい
12年後に明かされる真実
原作は住野よるのデビュー作、同名小説の映画化で2016年「本屋大賞」第2位ほか多数の賞を受賞している。
浜辺美波、北村匠海のW主演の青春ドラマ、この作品で両者は
第41回日本アカデミー賞の新人俳優賞、第30回日刊スポーツ映画大賞の新人賞、第42回報知映画賞の新人賞を受賞している。
作品紹介
とある高校の明るくてクラスの人気者、山内桜良(浜辺美波)が落とした闘病日記『共病文庫』をネクラで人との関りを避けて暮らす「僕」/ 志賀春樹(北村匠海)が拾い彼女が膵臓の病で余命僅かである事を知る。
その日から「僕」の毎日は大きく変わっていく。
積極的に「僕」との距離を縮めようとする咲良に平静を装い他人の領域に踏み込まないようにする「僕」。
咲良は『共病文庫』書いた死ぬまでにしたい事を実践していく。
1.男の子とお泊り旅行をする事
2.美味しいラーメンを食べる事
3.美味しいホルモンを食べる事
4.お酒を飲む事
5.男の子といけない事をする事
行き場所も教えられないまま咲良と電車に乗って博多まで連れていかれ咲良とお泊りをしてしまう「僕」。
咲良に振り回される「僕」も彼女に付き合う内に人との関りの大切さを知るようになる。
悔いのない人生を全うする為に余命を大事にしたい桜の気持ちが伝わってきますよね。
桜良 は病気の事は親友の恭子にも話さない、知っているのは「僕」と桜良の両親だけである。
病気の事を誰にも話さないのは周りの人に気遣われる時間はお互いに楽しくないと言う咲良の気遣いだった。
「どうせみんな死ぬんだから天国で会おうよ!」何処までも明るく笑って隠さず話す咲良です。
だが咲良の命を奪ったのは意外にも病では無かった。
12年後、母校の教師を務める「僕」は偶然、恭子と「僕」宛の咲良の遺書を見つけ彼女の本当の気持ちを知る事になる。
12年後の「僕」を演じた小栗旬の名演技も見逃せません。
『キャスト』
浜辺美波
北村匠海
小栗旬
大友花恋
北川景子
矢本悠馬
『劇場公開日』2017年7月28日
『原作』住野よる
『監督』月川翔
『配給』東宝
花束みたいな恋をした
2人は何故別れたのか?
東京の大学生、山音麦(菅田将暉)と八谷絹(有村架純)の恋愛映画であるが他の恋愛映画と違って病気や事故などが分かれた原因ではない。
泣ける「恋愛映画」では無く「現代の恋愛映画」とでも言うのでしょうか......。
ある意味で泣ける恋愛映画より数倍も身につまされる映画かも知れません。
第45回日本アカデミー賞で有村架純が最優秀主演女優賞、菅田将暉が優秀主演男優賞を受賞しています。
作品紹介
2015年東京の大学生、山音麦と八谷絹は終電を逃したことで他の2名と深夜喫茶で時間を潰したのをきっかけとして知り合う。
話すうちに映画、音楽、文学などのサブカルで互いの嗜好が似ている事で互いを身近に感じるようになる。
絹が興味を持つミイラ展や麦が好きなガスタンクなどでデートを重ね付き合うようになり大学を卒業した2人は郊外の駅から徒歩30分のアパートで同棲生活を始める。
麦はイラストレーターとしてSNSで仕事を請け負い絹は簿記2級を取って生活をスタートさせるがイラストレータの仕事は安い値段で叩かれ、実家からの仕送りも途絶えてしまう。
2人の生活を維持する為、麦は正社員として営業職に転職するのだが仕事に忙殺されイラストレーターの仕事を諦め、絹との関係をを繋いでいた映画や音楽、文学に割く時間もなく次第に興味を示さなくなってしまう。
やがて絹は簿記の資格まで取ったのに仕事を止めてイベント会社に転職する。麦は遊びのような仕事だと非難するが絹は「私は好きなことをして生きていきたい。嫌なことはしたくない」と反論する。
やがて2人の会話もセックスもなくなり招かれた友人の結婚式の帰りに2人は別れを決心するがファミレスで話すうち土壇場になって麦は泣きながら結婚を切り出す。
「花束みたいな恋をした」のタイトルを見た時には単純に「綺麗な恋愛物語」くらいに思っていたが(勿論その意味もあるのだろうが)花束は根を張らない・・・と言う意味も含んでいるのかも知れません。
『キャスト』
菅田将暉
有村架純
清原果耶
細田佳央太
オダギリジョー
戸田恵子
『劇場公開日』2021年1月29日
『脚本』坂元裕二
『監督』土井裕泰
『配給』東京テアトル リトルモア
世界の中心で愛を叫ぶ
涙腺が開いたまま閉じる事が出来ない物語
原作は片山恭一、小学館より2001年4月に刊行。
2001年初版刊行。初版8,000部と発売当初はさほど話題にならなかったが、小学館の新入社員だった営業マンの目に留まり、彼が売り込んだことから、一部の書店販売員らの手書きのPOP広告と口コミにより、徐々に話題になっていった。2002年に女優の柴咲コウが、雑誌『ダ・ヴィンチ』に投稿した書評のコメント「泣きながら一気に読みました。私もこれからこんな恋愛をしてみたいなって思いました」が書籍の帯に採用され話題となった。
柴咲コウの書評が火種となり2003年に100万部を突破。2004年東宝にて映画化。
2004年5月東宝系にて公開。主演は大沢たかおと柴咲コウ。興行収入85億円、観客動員数620万人を記録し、この年の実写映画No.1になった(興行収入85億円も首位)。実写邦画歴代興行収入第9位(2019年、現在)。主題歌の「瞳をとじて」も大ヒットした。
引用 Wikipedia
作品紹介
松本朔太郎(サク - 大沢たかお)との結婚を控え部屋を片付けていた藤村律子(柴咲コウ)は段ボール箱の中から1本のカセットテープを見つける。
家電量販店でウォークマンを買い録音された声を聴いてみると自身が子供のころ可愛がってもらった広瀬亜紀(アキ - 長澤まさみ)が死の直前に録音しサクに届けようとした内容だった事に気付く。
律子はサクに書置きを残して行方不明になるがテレビの台風中継の画面で高松にいる律子を見つけたサクも故郷である高松に向かい高校時代の恋人アキの事を思い出していく。
映画は現代とサクの少年時代の1986年を交互に映し出しながら進行していく。
アキは成績優秀でスポーツも万能なクラスのマドンナ、そんなアキがバイク通学をするサクの後部座席に強引に乗り込むことから2人の付き合いが始まる。
当時のウォークマンは高価で高校生には買えなかったがラジオの深夜放送のリクエスト番組でハガキを読まれたらプレゼントされるらしいと知る。
どちらが先に貰えるか競争する事になるがサクは『同級生の女の子が白血病で髪も抜け落ち痩せてしまった』と嘘の投稿をし採用されてウォークマンを手に入れる。
アキは嘘を投稿したことに腹を立てるがカセットテープを介して2人の会話のやり取りが始まる。
重蔵(重じぃ- 山﨑努)の為に夜中に墓場に行って重じぃの初恋の人の遺骨を盗んだり、夏休みに沖の無人島に2人だけで夜を明かしたり思い出を紡いでいくのだが楽しい時間は長く続かずアキが白血病を発病し入院する。
入院中もカセットテープのやり取りは続くが入院中のアキの録音したカセットテープをサクに届けたのが当時小学生だった律子なのだった。
ハンカチ1枚では足りません......。
『キャスト』
大沢たかお
柴咲コウ
長澤まさみ
森山未來
山﨑努
宮藤官九郎
『劇場公開日』2004年5月8日
『原作』片山恭一
『監督』行定勲
『配給』東宝
糸
恋愛映画は知らず知らずのうちに涙が寄り添う
中島みゆきの曲『糸』が原案になった事は有名でですね。
菅田将暉と小松菜奈の恋愛映画ですがこの作品が2人の出会いのきっかけで交際当初から結婚を意識し菅田の猛アタックでゴールインしたそうです。
この作品で第44回日本アカデミー賞(2020年度)の優秀主演男優賞を菅田将暉、優秀主演女優賞を小松菜奈が受賞しています。
作品紹介
平成元年生まれの高橋漣《菅田将暉(中学時代:南出凌嘉)》と園田葵《小松菜奈(中学時代:植原星空)》は13歳の時、北海道美瑛の花火大会で出会い恋をする。
漣のサッカーの試合に葵が弁当を持参し帰り道、漣が「好きだ」と告白し翌日、美瑛の丘で待ち合わせをするが葵は来なかった。葵の家を訪ねるが誰も居なく夜逃げ同然のようにして出ていったらしい。
漣は札幌の葵の家を突き止めるが葵は母の内縁の夫から虐待を受け目をはらして眼帯をしていた。事情を知り漣は葵を連れて逃避行し山小屋で一夜を過ごすが翌日、警察に発見され離れ離れになってしまう。
平成20年、幼馴染の竹原直樹(成田凌)と後藤弓(馬場ふみか)の結婚式に招かれた漣は葵も出席する事を知る。8年ぶりに会った葵はそっけなく結婚式が終わると迎えに来た高級車の助手席に乗り込み去って行く。
結婚式から帰った漣は落ち込んだまま美瑛のチーズ工場で働くが工場の先輩、桐野香( 榮倉奈々)と同棲しやがて結婚する。
漣は香から妊娠と同時に癌が見つかった事を知らされる。漣も香の両親も堕胎を進めるが香は堕胎せず出産してから癌治療すると決心し無事に女の子を結を授かる。
3年後、闘病の甲斐なく香は娘の結に「泣いている人がいたら抱きしめてあげて」と言葉を残して亡くなる。
葵は東京の大学に進学し学費を稼ぐためキャバクラやバー勤めをしていたが店で知り合った投資ファンド会社の社長の援助を受け同棲する。しかしリーマンショックの煽りを受け会社は倒産、社長は沖縄に疾走する。
葵は社長を追いかけ「今度は私が社長の面倒を見る」と言い切るが社長は葵の元も去って行く。
沖縄にいる理由もなくなり葵は親友の高木玲子( 山本美月)に誘われシンガポールでネイリストとして働き始める。
葵は玲子と2人でネイリストの派遣会社を立上げ努力して軌道に乗せる。ところが玲子は会社の資金を流用し銀行から借り入れまでした不動産投資に失敗し失踪してしまう。
失意のまま葵は日本に帰り東京でネイリストとして働くが平成最後の日に葵は美瑛にいた。子供のころ御飯を食べさせてくれた『子供食堂』の記事をSNSで見つけて二度と来る事はないと思っていた美瑛に帰っていたのだ。
子供食堂で御飯を口にした葵はその美味しさに涙があふれ声を上げて泣いてしまう。泣きじゃくる葵を背後から優しく抱きしめる女の子がいた。「泣いている人がいたら抱きしめてあげなさい...とお母さんが言っていたから」連の娘、結だった。
家に帰った結は漣に泣いていた女の人の事を話すと漣は葵の事だと直感し子供食堂に駆けつけるのだが......。
『キャスト』
菅田将暉
小松菜奈
山本美月
高杉真宙
馬場ふみか
倍賞美津子
『劇場公開日』2020年8月21日
『脚本』林民夫
『監督』瀬々敬久
『配給』東宝
心を動かす感動動画
湯を沸かすほどの熱い愛
この人には何でもしてあげたいと思えるのは、それ以上の事をしてもらったから
幸野双葉役は、中野監督がダメ元で宮沢りえにオファーした所、即決で快諾したとの事です。
宮沢りえが双葉役にかける意気込みが感じられる話ですね。
宮沢りえには不似合いかと思われた下町の先頭の女将を見事に演じ切り娘役の 杉咲花も絶賛するに相応しい演技です。
この作品で第40回日本アカデミー賞で6部門で受賞しています。
宮沢りえは最優秀主演女優賞、杉咲花は最優秀助演女優賞と新人俳優賞を受賞しました。
作品紹介
夫の幸野一浩(オダギリジョー)と銭湯を営んでいた幸野双葉(宮沢りえ)は一年前に夫が失踪してから休業しパン屋で働きながら娘の幸野安澄(杉咲花)を養っていた。
パン屋で仕事中に双葉が意識を失って倒れ病院で診察を受けると末期の膵臓癌と診察され余命2ヶ月と宣告される。落ち込む双葉だが命のある間に家族へ精一杯の愛情を注ごうと決心し残された寿命を全うしようと奮闘する。
まず夫を連れ戻して銭湯を再開する事と内気でイジメに会っている娘の安澄を自立させる事、別れた双葉の実の母親に会う事を目標にする。
探偵の滝本(駿河太郎)に依頼して夫の居場所を突き止めるが愛人は娘の片瀬鮎子(伊東蒼)を残して失踪していた。2人を銭湯に連れ戻し一家4人の暮らしが始まり銭湯も営業を始める。
安澄が体育の授業中に制服を隠された。イジメである。制服は見つからず翌朝、学校に行きたくないと起きてこない安澄に「負けちゃダメ!立ち向かいなさい」と叱咤する。
体操服で登校した安澄は体育の時間じゃないからと言って体操服を脱ぎ下着姿になりながら勇気を出して「私の体操服を返して下さい」と叫ぶのだが興奮のあまり嘔吐してしまう。
制服姿で帰ってきた安澄を玄関で待っていた双葉は「頑張ったね!」と泣きながら抱きしめ、物陰から鮎子がその姿を見詰めていた。
番台から小銭を持ち出した鮎子が帰ってこないので双葉と安澄は以前暮らしていたアパートに向かい玄関でランドセルを膝に乗せ抱えている鮎子を発見する。昨日、制服を取り戻し双葉と安澄の抱き合う姿を見て母親が恋しくなったのだろう。
翌朝、4人揃っての朝食の時、鮎子が「これからは一生懸命働きます。できればで良いのですがこの家に居たいです。でもまだママの事を好きでいて良いですか?」と涙ながらに訴えると「あたりまえでしょう」向かいに座っていた双葉が鮎子の涙を拭いてやる。
双葉、安澄、鮎子の3人でタカアシガニを食べに自動車旅行をすることになるが途中サービスエリアでヒッチハイクの向井拓海(松坂桃李)を乗せる。
車中で双葉が向井に旅の行き先を尋ねると「時間は腐るほどあるので何も決めていない」と言う返事に「あなたの腐った時間に付き合っていると思うと反吐が出る」双葉が吐き捨てるように言った。
次のサービスエリアに着くと向井は此処で別れるという。荷物を取りにバックドアに向かうと双葉が向井に抱きつき「今から日本の最北端に向かいなさい。それがアナタの目標よ」と言って目標を達成出来たら報告に行く事を約束して別れた。
その日は旅館に泊まり翌日、富士山の見える食堂で旅の目的であるタカアシガニを食べるがウェイトレスが聴覚障害者だった。
店を出た後、双葉は安澄に食堂の聴覚障害者の人が酒巻君江( 篠原ゆき子)で安澄の実母であることを告げる。安澄を実母に引き合わせるのが旅の目的だったのだ。
安澄を出産したが赤ん坊の泣き声が聞こえないので育てられないから双葉が引き取って育てていたのだった。
君江が店から出てきてマジックボードに「もしかして安澄ちゃん?」と書いて尋ねると安澄は頷き手話で応える。
手話は双葉がいつか役に立つから勉強しなさいと安澄に言い聞かせていたのだった。
夕方、双葉は安澄を迎えに行くがその場で倒れて入院し闘病の甲斐亡くなくなってしまう。
日本の最北端に行った向井が銭湯に訪ねてきて事情を知り住み込みで働く事になった。
酒巻君江も安澄とメールで連絡を取り合う仲になった。
唯一、双葉が実母に会う事だけは叶わなかったが残された家族が銘々自立し銭湯を切盛りしていく下地を作る事が出来た。
そして双葉が死後に家族に託した願いを叶える葬儀が始まった。
『キャスト』
宮沢りえ
杉咲花
オダギリジョー
松坂桃李
伊東蒼
篠原ゆき子
駿河太郎
『劇場公開日』2016年10月29日
『脚本』中野量太
『監督』中野量太
『配給』クロックワークス
ツナグ
最上のわざ
『ツナグ』は辻村深月のベストセラーとなった連載短編小説を映画化し大ヒットしました。
松坂桃李はこの映画で第25回日刊スポーツ映画大賞、石原裕次郎新人賞、第36回日本アカデミー賞 新人俳優賞、第22回日本映画批評家大賞 主演男優賞を受賞しています。
樹木希林が劇中に口ずさむ詩は上智大学学長も務められたヘルマン・ホイヴェルス神父がドイツに帰国後、南ドイツの友人から贈られた『最上のわざ』という詩だそうです。
素敵な詩なのですが少し長いので以下のスライドに引用しました。
作品紹介
高校生の渋谷歩美(松坂桃李) は死者に会いたいと願う生者を一夜だけ引き合わせる『ツナグ』と言う仕事を祖母の渋谷アイ子(樹木希林)から受け継ぐ。
死者と会えるのは夜に1回のみ、夜が明けると死者は消えてしまう。
ファンタジーな物語3話がオムニバス形式で展開される。
第一話 亡くなった母との再会
工務店の社長をしている畠田靖彦(遠藤憲一)は土地を売りたいが権利書のありかが分からないので1年前に亡くなった母、畠田ツル(八千草薫)に会いたいと依頼してきた。
『ツナグ』と会った靖彦は歩美がまだ子供だと知り傲慢な態度で接してきたが歩美は仕事と割り切り2人を合わせる手はずを進める。
靖彦は亡くなったツルと再会し生前に不治の病を母に告げなかった事を詫びる。
土地の権利書の件は言い訳だったのだ。
その事が長い間胸に引っ掛かり自分を責めていたのだった。
母はその事を知ってか知らずか息子の優しさと受け止め感謝の言葉を口にする。
心の重荷を下ろせた遠藤憲一(畠田靖彦)は家族の不仲を愚痴るが母は皆の事を認め優しく接するように諭す。
最初は『ツナグ』の仕事を疑い松坂桃李(渋谷歩美)に乱暴に接していた 遠藤憲一(畠田靖彦)は別れ際に感謝して帰っていく。
第2話 親友への嫉妬
歩美と同じ高校の同級生、嵐美砂(橋本愛)と御園奈津(大野いと)は演劇部の部員で親友だった。
チェーホフの「桜の園」の主役に奈津が抜擢されると、主役は自分だと思っていた気の強い嵐は奈津に辛く当たるようになる。
どうしても主役をやりたい嵐は奈津の通学路の坂道の脇にある家の水道の蛇口を開けて水を流し放しにする。
冬の坂道で道路を凍らせ奈津が転ぶように細工をするのだった。
計画通り奈津は転び車と接触して亡くなってしまう。
奈津の母親から葬儀の時「嵐どうして?」と奈津が言い残して亡くなった事を聞き怖くなった嵐は葬儀場から走って帰ってしまう。
奈津は自分が水を撒いた事を知っていると思った嵐は『ツナグ』に連絡し現れた歩美がツナグだと知り驚くが親友だから奈津に会いたいのは当たり前だと言い訳をする。
奈津に会った途端に大粒の涙を流し奈津に謝ろうとした嵐だったが優しく接してくれた奈津に水を撒いたのは私だとは知らなかったのだと感じ謝罪できなかった。
別れ際に奈津が「歩美君に伝言が無いか聞いてみて」と言い残し2人は別れる。
ロビーで待っていた歩美に奈津からの伝言を聞いた嵐は愕然とし床に突っ伏して泣き叫ぶのだった。
第3話 失踪した婚約者を7年間待ち続けた思い
土谷功一(佐藤隆太)は婚約した直後に失踪した日向キラリ(桐谷美玲)の事が忘れられず7年間待ち続けていた。
2人はキラリが田舎から上京した日に知り合い意気投合して付き合うようになり婚約を交わした。
婚約直後に友達と旅行に行くと言ったきり失踪してしまったのだった。
キラリは偽名で本名は鍬本輝子、年齢も知り合った時は20才と偽っていたが17才だった。
熊本の田舎生活に嫌気がさし家出同然で東京に来たが知り合いもツテもなく風俗で働くつもりだった。
音信不通になっていた田舎の両親に功一との婚約の報告と謝罪の為に里帰りしたが乗ったフェリーの事故で溺死していたのだった。
渋谷アイ子(樹木希林)と病院で知り合った功一は『ツナグ』の事を知りキラリに会えるよう依頼する。
キラリは7年間待ち続けてくれた功一に会いたかったが会えば彼の中にいる私が死んでしまう...。と会うのを躊躇する。
だが彼に前に進んでもらう為に忘れられても良いから会いたいと決心する。
当日の夜、約束の時間になっても功一は現れない。
功一は会えばキラリが亡くなった事が現実になるのが怖くなり近くの公園で雨の中1人佇んでいた。
功一を探し出した歩美に叱咤されキラリに会う覚悟を決める。
再会したキラリは功一に嘘をついていた事を詫び本当に幸せな時間を過ごしたと感謝し熱く抱擁を交わす。
『キャスト』
松坂桃李
樹木希林
土谷功一
桐谷美玲
橋本愛
大野いと
遠藤憲一
『劇場公開日』2012年10月6日
『原作』辻村深月
『監督』平川雄一朗
『配給』東宝
PERFECT DAYS
見みどころ
多彩な日本の公衆トイレや街並み、日常をドキュメンタリーのように捉えたヴェンダースらしい繊細な演出、そして日本を代表する俳優・役所広司の存在感に引き込まれる。
U-NEXT
作品紹介
東京・渋谷でトイレ清掃員として働く平山は、静かに淡々とした日々を生きていた。その毎日は同じことの繰り返しに見えるかもしれないが、同じ日は1日としてなく、男は毎日を新しい日として生きていた。そんな男の日々に思いがけない出来事が起きる。
U-NEXT
『キャスト』
役所広司
柄本時生
中野有紗
アオイヤマダ
麻生祐未
石川さゆり
三浦友和
『劇場公開日』2023年12月22日
『脚本』ビム・ベンダース 高崎卓馬
『監督』ビム・ベンダース
『配給』ビターズ・エンド
母と暮らせば
見どころ
『父と暮せば』の劇作家・井上ひさしの遺志を継いだ山田洋次監督が手掛けた初のファンタジー作品。吉永小百合と二宮和也が息の合った演技を見せる。坂本龍一が音楽を担当。
U-NEXT
作品紹介
1948年8月9日。長崎で助産婦をして暮らす伸子の前に、3年前に原爆で亡くしたはずの息子・浩二がひょっこり現れる。「母さんは諦めが悪いからなかなか出てこられなかったんだよ」と言う浩二は、その日から時々伸子の前に現れるようになる。
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『キャスト』
吉永さゆり
二宮和也
黒木華
浅野忠信
加藤健一
広岡百合子
本田望結
『劇場公開日』2015年12年12日
『脚本』山田洋次 平松恵美子
『監督』山田洋次
『配給』松竹
GO
見どころ
恋や友情に悩みながらアイデンティティに目覚めていく窪塚洋介の演技が瑞々しい。共演は柴咲コウ、大竹しのぶ、山崎努ら実力派が揃う。監督はヒットメーカー・行定勲。
U-NEXT
作品紹介
在日韓国人三世の高校生・杉原は、喧嘩ばかりの日々を送っていた。ある日彼は、同級生・加藤のバースデイパーティーで桜井という少女に出会い恋に落ちる。ふたりはデートを重ねて距離を詰めていくが、杉原が自分が在日であることを彼女に告白すると…。
U-NEXT
『キャスト』
窪塚洋介
柴咲コウ
大竹しのぶ
山崎努
山本太郎
新井浩文
村田充
『劇場公開日』2001年10月20日
『原作』金城一紀
『監督』行定勲
『配給』東映
銀河鉄道の父
見どころ
人生の豊かさを描いてきた成島出監督作。宮沢賢治に菅田将暉、賢治の父親役には役所広司を起用。まだ何者でもなかった頃の賢治が、進むべき道を探して葛藤する姿に感動。
U-NEXT
作品紹介
質屋を営む裕福な政次郎の長男に生まれた賢治は、跡取りとして大事に育てられるが、家業を断固として拒み、両親を振り回す。さらに、宗教に身をささげると東京へ家出。そんななか、賢治の一番の理解者である妹のトシが、当時は不治の病だった結核に倒れ…。
U-NEXT
『キャスト』
役所広司
菅田将暉
森七菜
豊田裕大
池谷のぶえ
水澤慎吾
益岡徹
『劇場公開日』2023年5月5日
『脚本』坂口理子
『監督』成島出
『配給』キノフィルムズ